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「もう自分が嫌だ」
彼女にメールを送った。
たった一人、僕が弱さを見せられる女だ。
彼女から、返信は来なかった。
僕は、慰めてほしいだけなんだ。
そんなこと、分かっている。
僕がたった一人、弱さを見せられる女に。慰めてほしいんだ。
「大丈夫よ」
そう、言ってほしいんだ。
そう思うと、本当に自分が嫌になった。
僕は、この世で、何一つ成し得ていない。
世の中の歯車にさえ、なっていない。
僕の存在は、この世においては「無」と同じだ。
それが、僕にとって「死んでしまいたい理由」であり、「まだ死ねない理由」でもある。
僕は、世間に迷惑ばかりかけている。
世間に貢献することもなく、僕はいつでもやっかい者だ。
僕は、価値のない人間なんだ。
そう言いつつも、「そんなことはない」と言ってくれるのを待っている。
誰かに必要とされることを望んでいる。
でももう、彼女から信頼を得ることはできない。
ただ、愛だか、情だか、そんなものだけで僕らは繋がっているに過ぎない。
それも、本当はどうなのか、分からない。
僕の方では必死にその愛だか情だかにすがりついているけれど、彼女の方ではもう、とっくに手放してしまっているかもしれない。
僕は、彼女に電話をかけた。
彼女の口調は冷静で、あるいは冷酷な印象すら受けた。
僕は彼女の声を聞いただけで、メソメソと泣き出しそうになる。
彼女は言葉を続けない。
携帯から、彼女のため息のような息づかいだけが聞こえてくる。
僕は、電話を切った。
ああ、また、彼女から情けを受けることを期待していた。
許しを請いたいだけなのだ。
僕は、電車のホームの端を、わざとフラフラ歩いてみる。
僕は、思い詰めた表情で歩道橋の上から、忙しく行き交う車の列を見下ろしてみる。
僕は、睡眠薬をひと瓶、全部手の平に出してみる。
それから、また、メソメソと泣き始める。
「君は 弱いねぇ」
そのフレーズが、僕の中をぐるぐると回る。
「無」で「価値のない」僕の中で、いつまでも・・・。
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